
医療事務は、主婦や未経験者にも人気のある職種ですが、「きつい」「大変そう」という声もあります。
実際、業務では覚えることが多く、責任も伴うため、慣れるまでに苦労する人も少なくありません。
とはいえ、医療事務には家庭と両立しやすく、長く働けるという大きな魅力もあります。
この記事では、「医療事務がきつい」と感じる理由や向いている人の特徴を、総合病院の事務として約10年勤続した私の目線でわかりやすく解説します。
医療事務はきつい?10年働いた私が思う“きつい瞬間”とは

実際にどんな場面で「医療事務はきつい」と感じるのでしょうか。
ここでは、10年間医療事務として働いた私が「きつい」と感じた代表的な場面を4つ紹介します。
- 患者対応やクレーム処理がきつい
- 覚える業務が多くてきつい
- レセプト業務がきつい
- 人間関係がきつい
患者対応やクレーム処理がきつい
窓口での患者さんへの対応や、クレーム処理のプレッシャーがあります。
そもそも病院は体調が悪いから来る場所で、来たくて来ている人って少ないですよね。
患者さんのそのような精神状態もあり、ちょっとした対応ミスや待ち時間への不満がクレームにつながってしまいます。
「予約がいっぱい」など患者さんの希望に応えられないこともあり、できるだけ患者さんに寄り添って対応したいと思う気持ちとのギャップにも悩みました。
覚える業務が多くてきつい
医療事務は未経験や無資格からでも始められる一方で、覚えることが多い仕事です。
受付や会計だけではなく、カルテ管理、レセプト作成、病棟クラークなど幅広い業務が含まれます。
また決して給料の高い職種ではないため、業務量に対して「割にあわない」と感じる人もいるかもしれません。
覚えることは職場や配属によっても変わります。
医療事務として働くことを検討中の人は、求人内容をよく確認してくださいね。
レセプト業務がきつい
診療報酬を請求するレセプト業務に、苦手意識を感じる人もいます。
診療報酬は2年に1度の制度改定があるので、改定の度に新しく知識をアップデートする必要があります。
またレセプトは、記入ミスがあると保険者から診療報酬が減額されたり、場合によっては請求自体が認められないこともあるため、正確な処理をすることが重要です。
さらにレセプトは翌月10日までが提出期限なので、月末から提出日までは残業をしてでも作業を終わらせなければならない忙しい時期となります。
私の場合、レセプト業務そのものは楽しかったのですが、他の業務の合間にこなす必要があったり、とにかく処理する量が多かったりという環境がきつかったです。
人間関係がきつい
医療事務は事務同士はもちろん、医療スタッフとの連携も重要です。
医師・看護師・薬剤師など多職種とのやり取りが発生し、忙しい現場では言葉遣いや報告のタイミングに気を配る必要があります。
特に慣れないうちは「話しかけづらい」「伝え方が難しい」と感じることが多く、コミュニケーション面でも気疲れします。
基本的にいつも同じ人達と仕事をすることになるので、波長が合わない人がいるとストレスを感じるかもしれません。
「医療事務がきつい」と感じやすい人の特徴4選

医療事務を「きつい」と感じやすいのは、どんなタイプの人でしょうか?
ここでは、医療事務が合わない・疲れやすいと感じやすい人の特徴を4つ紹介します。
- 患者対応に強い苦手意識を持つタイプ
- 完璧主義でミスを極端に恐れるタイプ
- 人間関係のストレスを抱えやすいタイプ
- 臨機応変な対応が苦手なタイプ
患者対応に強い苦手意識を持つタイプ
人とのやり取りが苦手な人は、医療事務の対人業務でストレスを感じやすいです。
医療事務は患者さんと直接接する機会が多く、感情的な対応にも冷静さが求められます。
「クレーム対応が怖い」「怒られるのがつらい」と感じる人ほど、仕事そのものを“向いていない”と感じやすくなります。
私の経験では、本当に理不尽な患者さんは1割もいません。
ほとんどは普通か優しい患者さんでしたよ。
完璧主義でミスを極端に恐れるタイプ
小さなミスを過剰に気にする人は、医療事務をきついと感じやすい傾向があります。
医療事務では正確さが求められますが、完璧を目指しすぎて常に緊張状態だと、精神的に疲弊してしまいます。
悩みすぎ、自分を責めすぎてしまうタイプですね。
人間関係のストレスを抱えやすいタイプ
周囲との関係に敏感な人は、職場の人間関係で悩みやすいです。
医療スタッフには女性が多く、チームワークが重視されるため、人付き合いのバランスを取るのが難しい場面があります。
また事務は医療行為を行うことはできないので、医療現場では常に医師や看護師の指示を仰ぐ必要があります。
「自分の裁量でできることが限られる」点も、人によってはきついと感じるでしょう。
同じ業務でも、一緒に働きやすい人がいるかどうかで負担の感じ方も違いますよね。
臨機応変な対応が苦手なタイプ
状況の変化に弱い人は、医療事務のスピード感に疲れてしまいがちです。
医療事務には急患の受付対応やイレギュラーな事務処理など、想定外の事態が必ず起こります。
予定外の対応が苦手な人や混乱しやすい人は、心がすり減りやすいです。
私も、マニュアル通りにいかないと一瞬フリーズするタイプです...
「医療事務に向いている人」の共通点3つ

「きつい」と言われることも多い医療事務ですが、実際には長く続けている人もたくさんいます。
その違いは“性格”や“考え方”にあることが多いです。
ここでは、私が思う「医療事務に向いている人に共通する3つの特徴」を紹介します。
- 気持ちの切り替えが早い人
- 相手の立場で考えられる人
- コツコツ作業が好きな人
気持ちの切り替えが早い人
医療事務に向いている人は、失敗しても落ち込みすぎず、気持ちの切り替えが早いタイプです。
ミスをしても「次にどう生かすか」という前向きな姿勢でいられる人は、安定して働けます。
相手の立場で考えられる人
医療事務に向いている人は、患者さんや同僚への思いやりを自然に持てる人です。
医療事務は人と関わる時間が多く、相手の気持ちに共感できる姿勢が求められます。
受付で患者さんの不安を和らげたり、忙しい医師や看護師をサポートしたりと、思いやりの気持ちが職場の雰囲気を良くする要素になっています。
雰囲気が良い職場では、自然と助け合うこともできます。
コツコツ作業が好きな人
医療事務に向いている人は、細かい作業を丁寧にこなすのが得意なタイプです。
レセプト入力やデータ処理など、正確さと集中力が必要な作業が多いため、地道な作業を楽しめる人に向いています。
真面目さや几帳面さが、評価につながる職種といえます。
医療事務で働くメリット

医療事務の仕事には「きつい」と言われる面もありますが、主婦の方にとっては“働きやすい職種”としての魅力もたくさんあります。
ここでは、主婦目線で感じる医療事務のメリットを5つ紹介します。
- 勤務スタイルが選べる
- 体力的な負担が少ない
- 未経験・無資格でも挑戦しやすい
- 長く安定して働ける職種
- 感謝される機会が多く、やりがいを感じやすい
勤務スタイルが選べる
医療事務は、クリニックや病院によって「午前のみ」「週3日~OK」など柔軟なシフトで働ける職場が多くあります。
子どもの行事や急な発熱などにも理解がある職場も多いため、家庭との両立を大切にしたい主婦の方には安心です。
特に午前診だけのパート勤務は人気で、家庭の時間を確保しながら安定した収入を得られます。
体力的な負担が少ない
受付や会計などの業務はデスクワークが中心で、重い荷物を運んだり、立ちっぱなしになることが少ないのもメリット。
体力に自信がない方でも続けやすく、年齢を重ねても働ける職場が多いのが医療事務の特徴です。
未経験・無資格でも挑戦しやすい
医療事務は、資格が必須ではなく、未経験からでも採用されやすい仕事です。
最初は簡単な受付業務から始められる場合も多く、働きながら知識を身につけてステップアップしていくことができます。
子育てが一段落してから再就職を考える主婦の選択肢としても、人気の職種です。
長く安定して働ける職種
医療業界は景気に左右されにくく、需要が安定しています。
医療事務の経験は全国どこでも通用するため、引っ越しやライフステージの変化があっても再就職しやすいのが大きな強みです。
家庭の事情に合わせて働き方を変えながら、長く続けることができます。
感謝される機会が多く、やりがいを感じやすい
患者さんから「ありがとう」と声をかけられたり、スムーズな対応で感謝されることも多い仕事です。
直接的に治療に関わらなくても、医療チームの一員として人の役に立てるという実感が、モチベーションにつながります。
医療事務がきつい!そんなときはどうすればいい?

医療事務の仕事がどうしても「きついから辞めたい」または「きつそうだから諦めよう」と感じる気持ちはわかります。
しかし、ちょっとした工夫で「無理!」という気持ちを軽減できるかもしれません。
ここでは仕事に感じる負担を減らす方法について、以下の4つを提案します。
- 完璧を目指さず「慣れ」で乗り切る
- 人間関係は「報・連・相」でカバーする
- 「環境を変える」ことを検討する
- 資格や経験を活かして別の仕事にステップアップする
完璧を目指さず「慣れ」で乗り切る
医療事務は「慣れ」が仕事のしやすさを大きく左右します。
最初から完璧を目指すより、「まずは流れをつかむ」ことを優先した方が長く続けやすいです。
レセプト処理や保険制度などの専門知識は、繰り返すうちに自然と身についていきますよ。
最初のうちは間違いを恐れず、都度確認しながら進める姿勢が、結果的に成長への近道になります。
人間関係は「報・連・相」でカバーする
職場の人と必要以上に仲良くする必要はなく、「報告・連絡・相談」を意識するだけで十分です。
トラブルやクレーム時に「早めに共有しておく」だけでも、信頼関係が築かれ、余計な誤解や責任を背負わずに済みます。
コミュニケーションが苦手な人ほど、「一言添える」習慣を持つと気持ちがラクになります。
医療事務の業務について勉強する
医療事務の業務内容の知識を身につけると、気持ちに余裕が生まれます。
医療保険制度や診療報酬の仕組みを理解すれば、日々の業務での「なぜ?」が減っていきます。
私は、医療知識の勉強をすることで業務の背景や意味がわかり、ただの「作業」ではなく「医療を支える大切な役割」としての自覚が芽生えるのを感じました。
学習を通じて自信がつけば、これまで感じていた“きつさ”がやりがいに変わるかもしれません。
医療事務の業務を学べる本や、通信講座を利用してみましょう。
「環境を変える」ことを検討する
きついと感じる原因が「職場環境」にある場合、職場を変えることで改善できるかもしれません。
同じ医療事務でも、職場によって求められるスピードや人間関係の濃さは大きく違います。
たとえば、総合病院で働くのと小規模なクリニックで働くのでは、業務内容も大きく変わります。
私は外線の電話対応がとても苦手で毎日つらかったのですが、外線の繋がらない窓口へ配属が変わってからは、だいぶ心の負担が軽くなりました。
自分に合う環境を見つけるだけで、仕事が一気に楽になるかもしれません。
最近では、在宅レセプト業務やオンライン請求業務を扱う求人も増えており、家庭との両立もしやすくなっています。
常に求人が出ている医療機関は、
「人がすぐ辞める=職場環境が良くない」可能性が高いので避けましょう。
資格や経験を活かして別の仕事にステップアップする
「もう医療事務自体が合わないかも」と思う人は、別の職種に移るのも前向きな選択です。
たとえば、医療事務で身につけた医療知識やパソコンスキルを活かして、看護助手や一般事務への転職を目指すこともできます。
医療事務は社会的信頼のある仕事なので、他業種でも評価されやすい強みがありますよ。
「辞める=終わり」ではなく、「次のキャリアへの通過点」と捉えることが大切です。
まとめ

医療事務の仕事は人との関わりが多く、正確さが求められるため「きつい」と感じる瞬間もありますが、慣れればやりがいを感じやすい職種です。
「きつい」と感じやすい人には、完璧を求めすぎる人や対人関係に敏感な人など、共通した特徴があります。
一方で、医療事務に向いている人は、気配りができる人・コツコツ作業が好きな人・感情のコントロールが上手な人です。
仕事をきつくしないためには、自分に合った職場選びや、業務の優先順位を意識するなど、日々の工夫が大切。
どうしても「きつい」と感じたときは無理をせず、働く環境を見直したり、キャリアの方向転換を検討することも前向きな選択ですよ。
この記事が、あなたの「次の行動」へのきっかけになれば嬉しいです!